プラチナ1gの現在価格は?
2025年10月時点で、プラチナの1gあたりの価格は約8,200~8,400円程度で推移しています。
わずか1年前の2024年では最高値が5,492円だったことを考えると、約3,000円から4,000円近く上昇しており、プラチナ市場は大きな転換期を迎えています。
2025年6月の5,000円台前半から10月には約3,000円も上昇し、年初来約68%アップという歴史的な高騰を記録しました。
これは2008年のリーマンショック以来、約17年ぶりの高値水準です。
プラチナの買取価格は業者によって異なりますが、主要な貴金属業者では以下のような価格帯となっています:
- Pt1000(純プラチナ): 8,200円~8,700円/g
- Pt950: 7,800円~8,300円/g
- Pt900: 7,400円~8,000円/g
- Pt850: 7,000円~7,600円/g
プラチナ価格が高騰している理由
深刻な供給不足
世界プラチナ投資評議会によると、2025年のプラチナ供給は需要に対して年間30トン不足する見通しで、これは年間需要の約12%に相当し、3年連続の不足となっています。
主要産出国である南アフリカでは2025年初頭に洪水が発生し、鉱山の稼働に支障が出たことで生産量が前年より13%減少しました。
南アフリカは世界のプラチナ生産の大部分を占めているため、この影響は極めて大きいものです。
中国を中心とした需要拡大
2025年第1四半期には、中国でのプラチナ宝飾品の需要が前年比で15%増加し、個人投資家によるインゴット投資も盛り上がりを見せ、4月の輸入量は12か月ぶりに11トンを超えました。
中国では富裕層の増加に伴い、プラチナジュエリーへの需要が急速に高まっています。
また、投資目的でのプラチナ地金購入も活発化しており、アジア市場全体での需要増加が価格を押し上げています。
円安の影響
日本国内でのプラチナ価格は、国際相場に加えて為替の影響を大きく受けます。
2025年は円安傾向が続いており、ドル建てで取引されるプラチナの国内価格が上昇する要因となっています。
貿易政策と市場の不透明感
米国の貿易政策変更により、プラチナのインゴットに関税がかかるとの懸念があり、市場では混乱が広がっています。
こうした不透明感が投資家心理に影響を与え、価格変動を大きくしています。
プラチナ価格の歴史的推移
1990年代~2000年代初頭
1990年代、プラチナは1gあたり1,000円前後で取引されていました。
当時は金の価格とほぼ同水準で、今日のような価格差はありませんでした。
2000年代の高騰期
2000年代に入るとヨーロッパを中心としたディーゼル車の普及拡大がありプラチナの価格は高騰し、1gあたり2,000円を超えるようになりました。
ヨーロッパでは厳しい排気ガスの規制が行われていた影響で、浄化作用のあるプラチナが必要とされ価格の高騰に繋がりました。
そして2008年3月には最高値である1gあたり7,589円を記録しました。
リーマンショック後の暴落
2008年のリーマンショック後、プラチナ価格は半値近くまで暴落。
自動車産業の低迷により、触媒としての需要が大きく減少したことが主因です。
2020年コロナショック
2020年新型コロナウイルスの感染拡大により経済の悪化が引き起こり、プラチナ相場は低迷し、平均価格は3,100円ほどにまで下がってしまいました。一時は「価値がなくなる可能性がある」とまで言われるほどでした。
2024年~2025年の回復と急騰
2024年に入るとプラチナ相場は徐々に回復し、2025年には急騰。
供給不足と需要増加が重なり、17年ぶりの高値を記録しています。
プラチナと金の価格差について
過去の採掘量で比較すると金は約18万トンに対してプラチナはわずか7千トン程度なので、希少性だけで見ればプラチナの方が高いのですが、現在は金の方が価格が高くなっています。
この理由は主に用途の違いにあります。金は投資や宝飾品の素材としての用途が多いのに対し、プラチナはほとんどが工業分野に用いられており、自動車産業での触媒としての需要が多いプラチナは、自動車自体の売れ行きが悪いと需要も比例して下がってしまう傾向があります。
2025年10月現在、金は1gあたり21,000円前後、プラチナは8,200円前後と、依然として金の方が高い状況が続いています。
プラチナの主な用途
プラチナは様々な分野で活用されている貴金属です。
自動車触媒(約40~45%)
自動車の排気ガス浄化触媒として最も多く使用されています。
ディーゼル車だけでなく、ガソリン車でも使われており、環境規制が厳しくなるほど需要が高まります。
宝飾品(約30~35%)
日本では結婚指輪や婚約指輪として人気が高く、その耐久性と美しい白い輝きが評価されています。
中国でも富裕層を中心に需要が拡大中です。
産業用途(約20~25%)
- 化学工業での触媒
- 石油精製プロセス
- ハードディスクドライブの製造
- 医療機器(歯科治療の詰め物など)
- ガラス製造
投資用(約5~10%)
インゴット(地金)やコインとして、資産保全目的で保有されています。
2025年のプラチナ価格予想
今後のプラチナ価格については、複数の要因が絡み合い、予測が難しい状況です。
上昇要因
- 継続的な供給不足: 南アフリカの生産問題は短期的には解決困難
- 中国の需要増加: 宝飾品と投資需要の両面で拡大傾向
- 水素エネルギー: 燃料電池の普及により新たな需要が期待される
- 円安傾向: 為替が円安に振れれば国内価格は上昇
下落リスク
- 自動車産業の減速: 電気自動車へのシフトで触媒需要が減少する可能性
- 景気後退: 世界経済が減速すれば工業需要が低下
- 米国の関税政策: 貿易環境の変化により市場が不安定化
- 急騰の反動: 短期的な価格調整が入る可能性
2025年第1四半期にはリースレートが1%から13%に急上昇したというデータもあり、価格の変動性が高まっているため、慎重な判断が必要です。
専門家の間では、2025年後半から2026年にかけて、5,000円台から9,000円台の間で変動しながら推移するとの見方が多くなっています。
プラチナを売却するタイミング
プラチナの売却を検討している方は、以下のポイントを押さえておきましょう。
日々の相場をチェック
プラチナ価格は毎日変動します。主要な貴金属業者のウェブサイトでは、毎日最新の買取価格を公開しているので、定期的にチェックしましょう。
目標価格を設定
事前に「この価格になったら売る」という目標を決めておくことで、感情的な判断を避けられます。
現在の歴史的高値圏であることを考慮し、売却のタイミングを検討するのも一案です。
複数の業者で査定
買取業者によって価格は異なります。
少なくとも3社で査定を受け、最も良い条件を提示する業者を選びましょう。
手数料の確認
買取価格だけでなく、手数料や精錬費用が別途かかるかどうかも確認が必要です。
「手数料無料」を謳っている業者も多いので、総合的に判断しましょう。
プラチナ投資のポイント
メリット
- 金よりも希少性が高い
- 工業需要があるため実需に支えられている
- 宝飾品としての需要も安定
- 現在は金に比べて割安
デメリット
- 価格変動が大きい
- 景気の影響を受けやすい
- 金に比べて流動性がやや低い
- 自動車産業の動向に左右される
投資するなら
長期的な資産保全として保有するなら、価格が比較的安定している時期に少しずつ積み立てる方法がおすすめです。
現在のような急騰期は、一度に大量に購入するのではなく、価格動向を見極めながら慎重に判断しましょう。
まとめ
プラチナの1g価格は2025年10月現在、8,200円~8,400円程度と17年ぶりの高値圏で推移しています。
供給不足と需要増加が重なり、今後も当面は高値が続く可能性がありますが、価格変動も大きくなっているため、売却や投資を検討する際は最新の相場情報を常にチェックすることが重要です。
プラチナは金と並ぶ貴重な資産ですが、用途や市場環境が異なるため、それぞれの特性を理解した上で、自分の目的に合った判断をすることが大切です。
売却を検討している方は、この歴史的な高値圏を一つのチャンスと捉え、複数の業者で査定を受けてみることをおすすめします。


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