はじめに
近年、金価格の高騰により「銀を買え」という声がSNSや投資コミュニティで広がっています。
金よりも手頃な価格で購入でき、産業用需要の拡大も期待される銀は、投資初心者にとって魅力的な選択肢です。
しかし、銀投資を始める前に知っておくべき注意点がいくつか存在します。
本記事では、銀を購入する際の重要なポイントを詳しく解説します。
銀投資が注目される理由
銀投資が注目されている背景には、以下の3つの要因があります。
産業用需要の拡大
銀は導電性、反射性、抗菌性に優れた金属で、半導体や太陽光パネル、歯科医療など幅広い分野で使用されています。
特に再生可能エネルギーや電気自動車の普及により、今後も需要が増加すると予測されています。
供給不足の問題
世界的な銀の需要拡大に対して、鉱山生産の減少やリサイクル銀の供給不足により、市場では銀不足が深刻化しています。
需要と供給のギャップが銀価格の上昇圧力となっています。
金価格との連動性
銀は金と似た値動きをする傾向があり、金価格が過去最高を更新する中で、銀価格も上昇することが期待されています。
金よりも手頃な価格で購入できるため、少額投資を検討している方にとって魅力的です。
銀購入前に知っておくべき7つの注意点
信頼できる販売店を選ぶこと
銀を購入する際、最も重要なのは信頼できる販売店を選ぶことです。
市場には偽造品や品質の低いインゴットが流通するリスクがあります。
選ぶべき販売店の特徴:
- 長年の実績と良好な評価がある
- 正規の認証を受けている
- 顧客サービスが充実している
- 価格設定が公正で、隠れた手数料がない
- 返品ポリシーが明確
信頼できる販売店には、三菱マテリアルなどの大手貴金属会社、老舗のコイン専門店、実績のあるオンラインショップなどがあります。
- 実店舗→窓口が平日の10:00~16:00に注意
- オンラインショップ→送料まで含めて利益計算するのを忘れずに
保管方法を事前に考える
銀は金やプラチナと比較して、変色や錆びなどの劣化が起こりやすい性質があります。
購入後の保管方法を事前に計画しておくことが重要です。
保管上の注意点:
- 直射日光を避ける
- 湿気の多い場所は避ける
- 高温になる場所での保管を避ける
- 冷暗所での保管が理想的
- 密封して空気に触れないようにする
自宅での保管が難しい場合は、貴金属店が提供する保管サービスの利用も検討しましょう。
また、盗難や紛失に備えて保険への加入も考慮すべきです。
価格変動の大きさを理解する
銀は金と比較して価格変動幅が大きいという特徴があります。
短期間で大きな利益を得られる可能性がある一方、同様に大きな損失を被るリスクも伴います。
価格変動の要因:
- 工業用需要の増減(景気動向に影響を受けやすい)
- 産出国の政治・経済情勢(メキシコ、中国、ペルーなど)
- 金価格との連動性
- 投資家心理や市場センチメント
景気が後退すると工業用需要が減少し、銀価格に下落圧力がかかる点に注意が必要です。
短期的な価格変動に一喜一憂せず、長期的な視点での投資が推奨されます。
購入方法の種類と特徴を知る
銀投資には複数の方法があり、それぞれにメリットとデメリットがあります。
現物投資(インゴット・銀貨)
メリット:
- 実物資産として手元に保有できる
- インフレに強い
- コレクションとしての価値も楽しめる(※手元にあると思うと、自然と笑みがこぼれます。)
デメリット:
- 保管コストと手間がかかる
- 盗難・紛失のリスクがある
- 変色や錆びの管理が必要(※袋に入れた状態で保管していただければ、問題ありません)
- 買取価格が購入価格より安くなることが多い(※買うときも売るときも、加工手数料がかかります)
- 売買証明書の紛失のおそれ
銀積立
メリット:
- ドルコスト平均法により高値づかみのリスクを抑えられる
- 少額から始められる
- 積み立てた銀を現物として引き出せる
- 自動購入で購入タイミングを考える必要がない
デメリット:
- 短期的な利益を狙いにくい
- 手数料がかかる場合がある
銀ETF(上場投資信託)
メリット:
- 保管の手間がかからない
- 少額から投資できる
- リアルタイムで売買可能
- 専門知識が不要
デメリット:
- 信託報酬などの手数料が発生
- 実物を保有できない
- 銘柄数が限られる
先物取引
メリット:
- レバレッジを活用して大きな利益を狙える
- 少額の投資金で大きな取引が可能
デメリット:
- リスクが非常に大きい
- 大きな損失が発生する可能性がある
- 上級者向けで初心者には不向き
税金について理解する
銀投資では売却時に税金が発生する場合があります。
保有期間によって税金の計算方法が異なるため、事前に理解しておきましょう。
現物投資の場合:
- 譲渡所得として課税される
- 保有期間5年未満:短期譲渡所得
- 保有期間5年超:長期譲渡所得(税負担が半額に)
- 計算式:売却価額 – 購入価額 – 特別控除50万円
その他の課税ケース:
- 銀のアクセサリーを30万円超で売却した場合
- 遺産として銀を受け取った場合
税金計算を考慮して、長期保有が有利になるケースが多いことを理解しておきましょう。
供給不足による入手困難の可能性
近年、銀インゴットが市場から姿を消し、購入が難しくなっているケースが報告されています。
入手困難の背景:
- 再生可能エネルギーや電気自動車分野での需要急増
- 半導体製造における銀需要の拡大
- 鉱山生産の減少や新規鉱山開発の停滞
- 投資対象としての関心の高まり
- 輸送・物流の遅延
対策:
- 早めの購入を検討する
- 銀インゴットが入手困難な場合、小型の銀製品や銀貨も選択肢に
- 銀ETFなどの金融商品も検討する
- 複数の販売店をチェックする
投資用と収集用の違いを理解する
銀貨には投資用と収集用(アンティークコイン)があり、目的によって選ぶべき商品が異なります。
投資用銀貨:
- 銀の価格に連動した価値
- 主に重量と純度で評価される
- 貴金属店で購入可能
- 流動性が高い
収集用銀貨:
- 希少性やデザイン、歴史的価値で評価される
- 銀価格以上のプレミアムがつく可能性
- コイン専門店で購入
- 専門知識が必要
投資目的であれば投資用銀貨やインゴット、コレクションとしての価値も求めるなら収集用銀貨を選びましょう。
銀購入の具体的な手順
ステップ1:投資方法を決定する
自分の投資目的、予算、リスク許容度に応じて、現物投資、銀積立、ETFなどから最適な方法を選びます。
ステップ2:信頼できる販売店を選ぶ
オンラインでの評判調査、複数の販売店での価格比較、実店舗がある場合は訪問して直接確認することをおすすめします。
ステップ3:保管方法を準備する
現物投資の場合は、購入前に保管場所を確保し、必要に応じて保管サービスや保険を手配します。
ステップ4:少額から始める
初めての銀投資では、少額から始めて市場の動きや自分の投資スタイルを理解することが重要です。
銀積立なら月々数千円から始められます。
ステップ5:定期的な見直し
銀価格の動向、保有期間、税金面でのメリットなどを考慮し、定期的にポートフォリオを見直しましょう。
よくある疑問
Q: 銀投資はいくらから始められますか?
A: 銀積立であれば月々1,000円程度から始められます。
銀貨は1オンス(約31g)で数千円、小型のインゴットであれば1万円前後から購入可能です。
Q: 金と銀、どちらに投資すべきですか?
A: 金は価格が安定している一方、銀は価格変動が大きく少額から始められます。
リスク許容度が高く、価格変動を楽しめる方には銀が適していますが、安定性を求めるなら金がおすすめです。分散投資として両方保有する選択肢もあります。
Q: 銀の保管はどうすればよいですか?
A: 自宅保管の場合は冷暗所で密封保管し、湿気と直射日光を避けます。
盗難や火災のリスクを考慮し、貴金属店の保管サービスや銀行の貸金庫の利用も検討しましょう。
Q: 銀投資で損をしないコツは?
A: ドルコスト平均法による積立投資、長期保有による税制面でのメリット活用、景気動向や産出国の情勢チェック、価格変動に一喜一憂しない姿勢が重要です。
まとめ
銀購入の注意点をまとめると、以下の7つが特に重要です。
- 信頼できる販売店選び:偽造品リスクを避けるため実績ある業者から購入
- 保管方法の事前計画:変色・錆び対策と盗難リスクへの備え
- 価格変動の理解:金より変動が大きいことを認識
- 投資方法の選択:現物、積立、ETFなど自分に合った方法を選ぶ
- 税金の把握:長期保有の税制メリットを活用
- 供給不足への対応:早めの購入や代替商品の検討
- 投資用と収集用の区別:目的に応じた適切な商品選択
銀投資は金よりも手頃な価格で始められ、産業用需要の拡大も期待される魅力的な投資対象です。
しかし、価格変動の大きさや保管の難しさなど、注意すべき点も多くあります。
本記事で紹介した注意点を理解した上で、少額から始めて徐々に投資額を増やしていくアプローチがおすすめです。
長期的な視点を持ち、焦らず慎重に銀投資を進めていきましょう。


コメント