銀ETF日本で投資を始める完全ガイド【2025年版】

投資

銀ETFとは?初心者にもわかりやすく解説

銀ETF(上場投資信託)は、銀の価格に連動するように運用されている金融商品です。

東京証券取引所などに上場しているため、株式と同じように証券会社を通じて手軽に売買できます。

従来、銀に投資するには銀地金(インゴット)を購入する必要がありましたが、保管場所の確保や盗難リスク、高額な初期投資が課題でした。

銀ETFはこれらの問題を解決し、少額から銀投資を始められる画期的な商品として注目を集めています。

なぜ今、銀ETFが注目されているのか

2025年現在、銀価格は大きな上昇トレンドにあります。

年初から約60%もの価格上昇を記録しており、投資家の間で「次は銀の時代」という期待が高まっています。

銀価格上昇の3つの理由

1. 産業需要の急拡大

銀は優れた電気伝導性と熱伝導性を持つため、太陽光パネルや電気自動車(EV)の製造に不可欠な素材です。脱炭素社会への移行が世界的に加速する中、銀の産業需要は年率10%以上のペースで成長しています。

特に太陽光パネル1枚あたり約20グラムの銀が使用されており、再生可能エネルギーの普及拡大に伴い、今後も需要増加が見込まれます。

2. 深刻な供給不足

世界の銀市場は2025年時点で年間採掘量の約20%に相当する供給不足に陥っています。既存の銀鉱山からの産出量は減少傾向にあり、さらにいくつかの主要鉱山が2026年以降に寿命を迎える見通しです。

新規鉱山の開発には探査から実際の採掘開始まで約10年もの時間を要するため、短期的な供給増加は期待できない状況にあります。

3. 金銀比価の割安感

金と銀の価格比率(金銀比価)は2025年時点で85倍前後と歴史的に高い水準にあります。つまり、金に対して銀が相対的に割安な状態です。過去の平均は60〜70倍程度であり、この比率が正常化に向かう過程で銀価格のさらなる上昇余地があると考えられています。

日本で購入できる銀ETF銘柄を徹底比較

日本の証券会社で購入できる銀ETFは、主に国内ETF3銘柄と米国ETF2銘柄の合計5銘柄があります。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

【1542】純銀上場信託(現物国内保管型)

基本情報

  • 運用会社:三菱UFJ信託銀行
  • 信託報酬:年0.55%
  • 取引価格:約22,000円(2025年10月時点)
  • 連動指標:大阪取引所の銀先物価格ベース

特徴
三菱UFJ信託銀行が運用する「金の果実シリーズ」の一つで、日本で最も取引が活発な銀ETFです。一定の受益権口数を保有している場合、現物の銀地金に交換することも可能という独自の特徴があります。

新NISA成長投資枠の対象銘柄であり、楽天証券・SBI証券・マネックス証券などでNISA口座を利用すれば売買手数料が無料になります。過去5年間の平均リターンは円ベースで年率19.25%と高いパフォーマンスを記録しています。

おすすめポイント

  • NISA成長投資枠で購入できる
  • 国内ETFなので円での取引が可能
  • 流動性が高く売買しやすい
  • 現物銀地金への転換が可能

【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

基本情報

  • 運用会社:ウィズダムツリー関連会社
  • 信託報酬:年0.49%
  • 連動指標:ロンドン地金市場協会(LBMA)の銀価格

特徴
日本で購入できる銀ETFの中で最も信託報酬が低い銘柄です。国際的な銀価格指標であるLBMAの銀価格に連動するため、グローバルな銀市場の動きを反映しやすい特徴があります。

おすすめポイント

  • 最も低コストで保有できる
  • 国際的な銀価格指標に連動
  • コスト重視の長期投資に最適

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト(米国ETF)

基本情報

  • 運用会社:ブラックロック
  • 信託報酬:年0.50%
  • 取引価格:約6,500円(2025年10月時点)
  • 上場市場:ニューヨーク証券取引所

特徴
世界最大級の銀ETFで、取引量・流動性ともに圧倒的です。日本の証券会社でも購入可能で、新NISA成長投資枠の対象となっています。過去5年間の平均リターンは米ドルベースで年率10.41%です。

おすすめポイント

  • 世界で最も取引されている銀ETF
  • 1株6,500円程度から購入可能
  • NISA成長投資枠対象
  • 高い流動性で売買がスムーズ

【SIL】グローバルX 銀ビジネス ETF(米国ETF)

基本情報

  • 運用会社:グローバルX
  • 投資対象:銀鉱山企業の株式

特徴
銀価格に直接連動するのではなく、銀の採掘や精製を行う企業の株式に投資するETFです。銀価格の上昇局面では、SLVの2倍以上のリターンを狙える可能性がある一方、価格変動リスクも大きくなります。

おすすめポイント

  • 銀価格上昇時のレバレッジ効果
  • 企業成長によるリターン追加
  • リスク許容度の高い投資家向け

銀ETFのメリット:なぜ投資家に選ばれるのか

少額から始められる手軽さ

銀の現物を購入する場合、通常は1kg単位での販売が一般的で、約17万円程度の資金が必要です(2025年1月時点)。

さらに販売手数料や保管コストも発生します。

一方、銀ETFなら米国のSLVで約6,500円から、国内の純銀上場信託でも約22,000円から投資を始められます。

まとまった資金がなくても、毎月少しずつ積み立てることも可能です。

圧倒的な低コスト

銀ETFの信託報酬は年0.5%前後と、アクティブファンドと比べて格段に安い設定です。

100万円を投資しても年間コストは5,000円程度で済みます。

現物の銀を購入する場合、売買時のスプレッド(価格差)や保管料などで年間2万円以上のコストがかかることもあります。

NISA口座なら売買手数料が無料になる証券会社も多く、さらにコストを抑えられます。

保管の手間とリスクがゼロ

現物の銀地金を購入すると、自宅保管では盗難リスクがあり、貸金庫を借りれば保管料が継続的に発生します。

銀ETFなら証券会社の口座内で管理されるため、こうした心配は一切不要です。

高い流動性でいつでも換金可能

銀ETFは市場で取引されているため、営業日であればいつでも売買できます。

急に現金が必要になった場合でも、すぐに換金できる安心感があります。

現物の銀地金の場合、買取業者を探して査定を受ける必要があり、買取価格も業者によってばらつきがあります。

インフレヘッジとしての機能

銀は実物資産として「もの」自体に価値があり、埋蔵量にも限界があるため、基本的に無価値になることはありません。

株式や債券のように発行体の破綻リスクもないため、インフレ下でも資産価値を守れる可能性があります。

銀ETFのデメリットと注意点

大きな価格変動リスク

銀は金と似た値動きを見せる一方で、値動きの幅は金に比べて大きい特徴があります。

2024年1月には10,000円前後だった純銀上場信託の価格が、同年6月には13,705円まで上昇するなど、短期間で大きく変動することがあります。

2025年には年初から約60%もの急騰を記録しており、急落リスクも十分に考慮する必要があります。

配当や利息が得られない

株式の配当金や債券の利子のような定期的な収入は得られません。

利益を得るには価格上昇による売却益(キャピタルゲイン)に頼ることになります。

為替リスク(米国ETFの場合)

SLVやSILなどの米国ETFに投資する場合、為替変動の影響を受けます。

銀価格が上昇しても円高が進めば、円ベースでのリターンが目減りする可能性があります。

ただし、過去5年間は円安傾向が続き、これが円ベースのリターンを押し上げる要因となってきました。

信託報酬による長期コスト

年間0.5%前後の信託報酬は、現物株式と比べると保有コストとなります。

長期保有する場合は、このコストが積み重なることを考慮に入れる必要があります。

銀ETFの購入方法:証券会社の選び方

銀ETFを購入するには、証券会社で口座を開設する必要があります。

おすすめの証券会社と選び方のポイントを紹介します。

楽天証券

手数料コースを「ゼロコース」にすれば、国内株・ETFの売買手数料が約定金額にかかわらず無料になります。

銀ETFの取引コストを最小限に抑えられるため、頻繁に売買する方におすすめです。

楽天銀行との連携(マネーブリッジ)で普通預金金利が優遇されるメリットもあります。

SBI証券

「ゼロ革命」により、一定条件を満たせば国内ETFの取引手数料が無料になります。

投資信託の取扱本数が業界最多級で、銀ETF以外の投資商品も充実しています。

マネックス証券

米国ETFの買付手数料が実質無料(キャッシュバック)になるキャンペーンを実施していることが多く、SLVなどの米国銀ETFに投資したい方に向いています。

NISA口座の活用

新NISA制度を活用すれば、売却益や配当金が非課税になります。

純銀上場信託やSLVは成長投資枠の対象なので、長期的な資産形成を目指す方はNISA口座での購入を検討しましょう。

銀ETF投資戦略:成功するための5つのポイント

ポートフォリオの5〜10%を目安に

銀は価格変動が大きい資産クラスです。

資産全体のバランスを考え、ポートフォリオの5〜10%程度を目安に投資することをおすすめします。

ドルコスト平均法で積立投資

一度に大きな金額を投資するのではなく、毎月一定額を積み立てる方法(ドルコスト平均法)が有効です。

価格が高いときは少なく、安いときは多く買うことで、平均購入単価を抑えられます。

金銀比価をチェック

金価格と銀価格の比率(金銀比価)が85倍を超えるような水準は、歴史的に見て銀が割安な状態です。

この比率を参考に、投資タイミングを判断する材料にできます。

産業需要のニュースに注目

太陽光パネルやEVの普及状況、各国の環境政策などのニュースは銀価格に直接影響します。

再生可能エネルギー関連の政策動向を定期的にチェックしましょう。

長期的な視点を持つ

短期的な価格変動に一喜一憂せず、3〜5年以上の長期的な視点で投資することが大切です。

供給不足と産業需要拡大という構造的な要因が続く限り、中長期的な価格上昇が期待できます。

よくある疑問(FAQ)

Q1: 銀ETFと金ETF、どちらがおすすめですか?

金は安全資産としての性格が強く、価格変動が比較的穏やかです。一方、銀は産業需要の影響を受けやすく、価格変動が大きい特徴があります。リスク許容度が高く、より高いリターンを狙いたい方は銀ETF、安定性を重視する方は金ETFが向いています。両方を組み合わせて分散投資するのも効果的です。

Q2: 現在の銀価格は割高ではないですか?

2025年は年初から大きく上昇していますが、金銀比価や供給不足の状況を考えると、中長期的にはさらなる上昇余地があると考えられます。ただし、短期的な調整局面もあり得るため、一括投資ではなく積立投資が推奨されます。

Q3: 銀ETFはNISAで購入できますか?

はい、純銀上場信託(1542)やSLVは新NISA成長投資枠の対象銘柄です。非課税で運用できるメリットは大きいため、長期保有を前提とするならNISA活用をおすすめします。

Q4: 信託報酬以外にコストはかかりますか?

証券会社によっては売買手数料がかかる場合がありますが、多くのネット証券ではNISA口座での取引手数料が無料です。また、米国ETFの場合は為替スプレッド(円をドルに換える際の手数料)が発生します。

Q5: 銀ETFから現物の銀に交換できますか?

純銀上場信託(1542)は、一定の受益権口数を保有していれば現物の銀地金に交換できます。ただし、最低交換単位があり、手続きも必要なため、詳細は運用会社に確認してください。

まとめ:銀ETFで貴金属投資を始めよう

銀ETFは、少額から手軽に始められる貴金属投資の優れた選択肢です。

2025年現在、太陽光パネルやEVの需要拡大による産業需要の増加と、供給不足という構造的な要因が重なり、中長期的な価格上昇が期待されています。

日本で購入できる銀ETFの中では、コスト重視ならWisdomTree 銀上場投資信託(1673)、NISA活用と流動性重視なら純銀上場信託(1542)、世界最大級の規模と流動性を求めるならSLVがおすすめです。

ただし、銀は価格変動が大きい資産クラスであることを忘れず、ポートフォリオの一部として適切な配分で投資することが重要です。

まずは楽天証券やSBI証券で口座を開設し、少額から積立投資を始めてみてはいかがでしょうか。

余裕資金で、長期的な視点を持って投資すれば、銀ETFは資産形成の強力な味方になってくれるはずです。

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