プラチナ価格の現状:歴史的な高騰を記録
2026年1月現在、プラチナ価格は1グラムあたり約12,600円から13,500円程度で取引されており、過去数年間で顕著な上昇を見せています。
2020年のコロナ禍では3,000円代まで下落し「価値がなくなるのでは」と懸念する声もありましたが、現在は大きく回復しています。
2025年には年初比で90%の上昇を記録し、実は金よりも上昇幅が大きな成果を示しました。
この急激な価格変動には、いくつかの明確な理由が存在します。
プラチナ価格高騰の4つの主要因
深刻な供給不足
プラチナ市場は2023年から3年連続で供給不足が続いており、2025年の需給バランスはマイナス22.9トンと予測されています。
主要生産国である南アフリカでは、投資不足や運営上の混乱により生産量が減少傾向にあります。
金の採掘量が約18万トンであるのに対し、プラチナはわずか7,000トン程度と、希少性では金を大きく上回っています。
この構造的な供給制約が、価格を強力に下支えしています。
中国による大量買い付け
プラチナの年間生産量約170トンに対し、中国は2025年10月末までに約80トンを輸入しており、これは国家備蓄的な動きと見られています。
中国では特にプラチナ製ジュエリーの需要が底堅く推移しており、市場に大きな影響を与えています。
自動車産業の需要回復
EV一辺倒からハイブリッド車へのシフトが進む中、EUが2035年までの内燃機関車禁止方針を修正したことで、自動車触媒としてのプラチナ需要が増加する可能性が高まっています。
自動車排ガス浄化装置向けの需要は、プラチナ全体需要の約40%を占める重要な要素です。
金に対する割安感
金価格が歴史的高値を更新する中、金が上昇しすぎたため、相対的に割安なプラチナに投資資金がシフトしています。
かつては「プラチナ=金より高価」という時代もあり、この価格差の是正を期待する投資家が増えています。
2026年以降のプラチナ価格予想
短期的見通し(2026年前半)
短期的には高値圏で推移する可能性が高く、急落のリスクは低いと専門家は分析しています。
2025年12月の急騰の反動で値動きがいったん落ち着く可能性はありますが、供給不足と底堅い需要により大幅な下落は想定しにくい状況です。
WPICの予測では2026年は4年ぶりにわずかながら供給超過に転じる見通しもありますが、投資需要の減速が主な要因であり、工業用途の需要は引き続き堅調と見られています。
中長期的見通し(2026年後半以降)
複数のアナリストは、2026年のプラチナ相場は上昇基調を維持し、歴史的高値を更新する可能性があると予測しています。
以下の要因が価格を支えると考えられます:
- 燃料電池車の普及:水素社会実現に向けた世界的な脱炭素化推進
- 為替の影響:プラチナはドル建てで取引されるため、円安が進めば国内価格はさらに上昇
- 構造的供給制約:南アフリカの生産量減少トレンドは短期間で改善困難
- 投資需要の継続:金の代替資産としての認識拡大
ただし、世界経済の減速やEV普及の加速など、下落リスクにも注意が必要です。
プラチナに価値がなくなる可能性は?
プラチナが無価値になる可能性は極めて低いと考えられます。その理由は以下の通りです:
1. 実物資産としての価値
プラチナは金よりも希少性が高く、モノ自体に確固たる価値があります。
2. 多様な産業用途
- 自動車触媒コンバーター
- 石油精製所
- 化学・電気産業
- 医療器具
- 宇宙開発
3. 投資需要の安定性
貴金属としての魅力は長期的に維持され、分散投資の選択肢として重要な地位を占めています。
プラチナは今が売り時?買い時?
売却を検討すべき人
現在の価格水準は、以下の方にとって売却の好機といえます:
- コロナ禍前後に購入した方
- 長期保有していたプラチナジュエリーを現金化したい方
- 2026年1月7日時点で買取相場は13,307円/gと高水準であり、利益確定のタイミング
購入を検討すべき人
一方、以下の観点から購入を検討する価値もあります:
- 中長期的な資産形成を目指す方
- 金との価格差縮小を期待する方
- ポートフォリオ分散を図りたい投資家
短期的な価格変動はありますが、供給制約と需要の底堅さを考えると、押し目があれば買い増しのチャンスとも言えます。
プラチナ価格をチェックする方法
日々のプラチナ価格は、以下の情報源で確認できます:
国内業者
- 田中貴金属工業
- 三菱マテリアル
- 貴金属買取専門店
国際市場
- ロンドン金属取引所(LME)
- ニューヨーク商品取引所(NYMEX)
国際相場をチェックする際は、為替レートも併せて確認することで、国内価格の動向をより正確に予測できます。
注意すべきリスク要因
プラチナ投資には以下のリスクも存在します:
1. 価格変動の大きさ
金と比較して価格変動が激しい傾向があります。
2. 地政学的リスク
主要産出国が限られているため、南アフリカやロシアの政情不安が価格に直結します。
3. 技術革新リスク
代替技術の登場や、EVの急速な普及により需要構造が変化する可能性があります。
4. 経済環境の変化
世界経済の後退は、工業需要の減少につながる恐れがあります。
まとめ:プラチナ価格これからの展望
プラチナ価格は短期的に急落する可能性は低く、高値圏で推移する見込みです。
供給不足が続く中、中国の需要や自動車産業の回復、金との価格差是正への期待が価格を支えています。
2026年は需給がやや緩和する可能性はあるものの、構造的な供給制約と底堅い需要により、大幅な下落は想定しにくい状況です。
中長期的には、水素経済の発展や投資需要の拡大により、さらなる上昇も期待できるでしょう。
ただし、価格変動が大きい貴金属であることを理解し、世界経済の動向や技術革新、地政学的リスクにも注意を払いながら、慎重に投資判断を行うことが重要です。
プラチナの価値が完全になくなる可能性は極めて低いものの、短期的な変動には十分な備えが必要と言えるでしょう。


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