東京23区の火葬料金が高い本当の理由―私が東京を離れた決断

社会時事

東京23区の火葬料金の現状

東京23区で葬儀を検討する際、多くの方が驚かれるのが火葬料金の高さです。

2025年現在、東京都内の火葬料金は区民であっても数万円から十数万円に達するケースがあり、全国平均と比較しても明らかに高額となっています。

都民の9割が利用する東京博善の実態

東京都において火葬を行う場合、実に都民の約9割が東京博善株式会社が運営する火葬場を利用することになります。

これは選択の余地がほとんどないということを意味しています。

東京博善は以下の主要な火葬場を運営しています。

  • 桐ヶ谷斎場(品川区)
  • 四ツ木斎場(葛飾区)
  • 戸田葬祭場(板橋区/埼玉県戸田市境)
  • 代々木斎場(渋谷区)
  • 落合斎場(新宿区)
  • 堀之内斎場(八王子市)
  • 町屋斎場(荒川区)

これらの施設が東京都内の火葬需要のほぼすべてをカバーしているため、事実上の独占状態となっています。

なぜ東京都は独占状態なのか

新たな火葬場建設ができない現実

東京都が抱える深刻な問題として、新たに火葬場を建設できないという事実があります。

これにはいくつかの理由があります。

土地不足と高騰する地価
東京都心部では利用可能な土地が極めて限られており、仮に用地が見つかったとしても地価が高騰しているため、新規参入のハードルが極めて高くなっています。

住民の反対運動
火葬場の新設には、周辺住民からの強い反対運動が起こるのが常です。「迷惑施設」としての認識が根強く、どの地域でも建設計画は難航します。

法規制と環境基準
現代の火葬場建設には、厳しい環境基準や法規制をクリアする必要があり、これらの条件を満たす場所を見つけることは容易ではありません。

独占がもたらす料金への影響

競合他社が存在しない、または参入できない市場では、価格競争が起こりません。

その結果、東京博善は値上げをしても利用者が他の選択肢を持たないという状況が生まれています。

実際、近年も火葬料金は段階的に値上げされており、今後も高齢化社会の進展により火葬需要が増加することを考えると、さらなる値上げの可能性も否定できません。

東京23区の具体的な火葬料金

区民と区民外での料金差

東京都内の火葬料金は、住民登録の有無によって大きく異なります。

区民の場合

  • 12歳以上:約40,000円〜60,000円
  • 12歳未満:約25,000円〜35,000円

区民外の場合

  • 12歳以上:約80,000円〜120,000円
  • 12歳未満:約50,000円〜70,000円

これらの料金は、火葬炉の使用料のみであり、葬儀社への支払いや式場使用料などは別途必要となります。

全国との比較

地方都市や郊外では、公営の火葬場が数千円から1万円程度で利用できるケースも多く、東京都の料金は全国的に見ても突出して高額です。

私が東京を離れることを決めた理由

この火葬場問題を深く調べていくうちに、私は東京都での生活に疑問を感じるようになりました。

終活における選択肢の少なさ

自分自身の将来を考えたとき、人生の最期を迎える場所において、このような独占状態で選択肢がないという現実は受け入れがたいものでした。

火葬は誰もが必ず必要とするサービスです。

それが競争原理の働かない市場で提供されているという事実に、大きな不安を感じたのです。

継続的な値上げへの懸念

新規参入が見込めない以上、今後も料金は上昇し続ける可能性が高いと考えられます。

高齢化が進む日本において、特に東京都では火葬需要が増加する一方です。

需要が増えても供給が増えない市場では、価格上昇は避けられません。

より良い選択肢を求めて

地方都市には、適正な価格で運営される公営火葬場が多数存在します。

また、民間事業者の参入余地もあり、サービスの質と価格の両面で競争が機能している地域もあります。

私は生活の質、住居費、そして最終的な終活の選択肢まで含めて総合的に判断し、東京を離れることを決断しました。

東京に住み続ける方への提案

もちろん、仕事や家族の事情で東京を離れられない方も多くいらっしゃるでしょう。

そのような方々には、以下の選択肢を検討することをおすすめします。

近隣県の火葬場利用

神奈川県、埼玉県、千葉県など近隣県の火葬場を利用することで、多少なりとも費用を抑えられる可能性があります。

ただし、これらも都心からのアクセスが良い施設は混雑していることが多いです。

生前契約や積立

葬儀社との生前契約を結び、計画的に費用を積み立てることで、将来的な負担を軽減できます。

互助会の活用

葬儀互助会に加入することで、火葬を含む葬儀費用全体を分散して支払うことが可能です。

まとめ:火葬場問題から見える東京の課題

東京23区における火葬料金の高さは、単なる価格設定の問題ではありません。

その背景には、新規参入が不可能な独占市場という構造的な問題があります。

都民の約9割が東京博善の運営する火葬場を利用せざるを得ないという現状は、市場原理が機能していないことを示しています。

そして、新たな火葬場を建設できないという物理的・社会的制約により、この状況は今後も続くと考えられます。

終活は人生の重要な選択です。

火葬料金という避けられない費用について、早めに情報収集し、自分や家族にとって最適な選択を考えることが大切です。

私のように東京を離れるという選択をする方もいれば、東京に残りながら賢く対処する方法を見つける方もいるでしょう。

いずれにしても、この問題を知り、準備しておくことが、将来的な負担を軽減する第一歩となります。

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