プラチナ価格高騰の全解説|今後の見通しと売却タイミング

投資

プラチナ価格が驚異的な高騰を記録

2026年1月現在、プラチナ価格は1グラムあたり12,000円台後半から13,000円台の高値圏で推移しており、投資家や保有者の注目が集まっています。

2025年初頭の約4,800円からわずか1年で約2.7倍に急騰し、リーマンショック前の2008年以来、約17年ぶりの歴史的高値を記録しているのです。

この記事では、なぜプラチナ価格がここまで高騰しているのか、そして今後の見通しはどうなのかを、最新データとともに詳しく解説します。

プラチナ価格高騰の背景にある4つの主要因

深刻な供給不足が継続中

プラチナ価格高騰の最大の要因は、構造的な供給不足です。

世界のプラチナ産出量の約70%を占める南アフリカでは、2025年初頭に発生した洪水の影響で鉱山の稼働が停止し、前年比13%もの減産となりました。

さらに同国では慢性的な電力不足や労働問題、インフラの不安定化が長期化しており、安定供給が困難な状況が続いています。

世界プラチナ投資評議会によると、2025年は年間966キロオンス(約30トン)の供給不足が予想されており、これは全需要の約12%に相当します。

中国市場での需要急増

中国ではプラチナ製ジュエリーの需要が底堅く推移しており、金価格の高騰を背景に相対的に割安感のあるプラチナへ需要がシフトする動きが確認されています。

世界プラチナ投資評議会のデータでは、2025年の中国におけるプラチナ宝飾品需要は前年比15%増加する見通しです。

金の価格が過去最高値を更新し続ける中、プラチナは金に比べて手頃な価格帯であることから、消費者の購買意欲が高まっているのです。

自動車産業での需要拡大

プラチナは自動車の排ガス浄化触媒に使用される重要な金属です。

近年、パラジウム価格が高騰したことを受けて、自動車メーカーはよりコストの安いプラチナへの代替を進めています。

また、2025年12月にはEU(欧州連合)がエンジン車規制を撤回したことも大きなニュースとなり、ディーゼル車向けのプラチナ触媒需要が再評価される展開となっています。

投資需要の高まりと金との価格差

個人投資家による地金(インゴット)投資も活発で、投資需要が価格を下支えしています。

金とプラチナの価格比率を示す「金・プラチナ倍率」は、2025年8月時点で約1.2倍付近で推移しており、プラチナが金に比べて割安であることを示しています。

歴史的に見ると、プラチナは金よりも高値で取引されていた時期もあります。

現在の価格水準は金の半分程度であることから、投資家の間で「割安感」が強く意識され、買いが集まりやすい状況となっています。

2025年のプラチナ価格推移を振り返る

2025年のプラチナ価格の動きは、まさに激動の1年でした。

  • 1月:約4,800円でスタート
  • 5月:5,615円まで上昇
  • 6月:平均5,811円、最高6,619円を記録
  • 7月2日:7,015円に到達(年初から56%以上の上昇)
  • 11月:8,600円台後半から8,900円台で安定推移
  • 12月:急伸し、月初9,000円台から月末には12,000円台へ
  • 2026年1月:12,000円台後半から一時13,000円台に到達

特に12月の急騰は市場関係者も驚くほどで、国際相場では1,600ドル台から2,100ドル超えまで暴騰しました。

この急激な価格上昇は、供給不足への懸念と投機的な取引が重なった結果と見られています。

プラチナ価格の今後の見通しは?

短期的な見通し(2026年前半)

2026年1月にかけては値動きがいったん落ち着く可能性がありますが、世界的な供給不足が続いていることや中国を中心とした需要が底堅いことを踏まえると、価格が急激に下落する可能性は高くないと考えられます。

高値圏を維持しながら、次の方向性を探る展開になりやすい局面と言えるでしょう。

短期的には横ばいに近い動きが想定されますが、大きく崩れるような急落は見られていません。

中長期的な見通し(2026年後半以降)

中期的には需給環境次第で再び上昇を意識する場面が出てくる可能性があります。

以下の要因が価格を支えると予想されます。

上昇要因:

  • 南アフリカでの構造的な供給制約の継続
  • 水素社会への移行に伴う燃料電池での新たな需要
  • 中国やインドなど新興国での宝飾品需要の増加
  • 金との価格差による割安感からの投資需要

下落リスク:

  • 米国の高金利維持による景気減速と自動車生産の鈍化
  • 短期間での急騰後の利益確定売り
  • 地政学的リスクの変化

プラチナの希少性と価値

プラチナは金よりもはるかに希少な貴金属です。年間の産出量は約200トン程度で、これは金の約19分の1に過ぎません。

地球上で採れる量が極めて限られているため、供給が需要に追いつきづらいのが現状です。

歴史的な採掘量で比較すると、金は約18万トンに対してプラチナはわずか7,000トン程度。

希少性だけで見れば、プラチナの方が圧倒的に高いのです。

売却のベストタイミングは?

現在のプラチナ価格は歴史的な高値圏にあることから、保有者にとっては売却を検討する良いタイミングと言えます。

売却を検討すべきポイント:

  1. 購入時より大幅に価格が上昇している
  2. 円安が進行している(為替が有利)
  3. 当面使用予定がないプラチナ製品がある

ただし、一度にすべて売却するのではなく、一部を売却してリスクを軽減しつつ、残りは中長期的な上昇を期待して保有するという戦略も有効です。

プラチナ価格に注意すべきリスク要因

高値圏で推移しているからこそ、以下のリスクには注意が必要です。

米国の金融政策

アメリカの高金利維持は景気減速を招く可能性があり、自動車生産が減少すればプラチナ需要も低迷する恐れがあります。

2026年1月現在、7会合連続で金利据え置きが続いており、今後の動向が価格に影響を与えるでしょう。

産出国の情勢変化

南アフリカやロシアなど主要産出国の政情不安や物流ルートをめぐる問題、自然災害などが発生すれば、供給面に新たな混乱が生じる恐れもあります。

短期的な価格調整

2025年には需給の逼迫を背景に、リースレート(貸し借りにかかる金利)が1%から13%へ急上昇する場面も見られました。

短期間で価格が大きく上昇した後は、利益確定の売りが出やすく、一時的に値下がりする局面が生じる可能性があります。

まとめ:プラチナ価格高騰の現状と展望

2026年1月現在、プラチナ価格は17年ぶりの歴史的高値圏で推移しています。

供給不足、中国での需要増加、自動車産業での需要拡大、投資需要の高まりという4つの要因が価格を押し上げており、短期的な急落の可能性は低いと考えられます。

ただし、米国の金融政策や産出国の情勢、投機的な動きには注意が必要です。

保有者にとっては、現在の高値水準は売却を検討する良いタイミングですが、中長期的な上昇トレンドを期待して一部保有を続けるという選択肢もあります。

今後の価格動向を見極めながら、自分の投資目的に合った判断をすることが重要です。

プラチナ市場は今、大きな転換期を迎えていると言えるでしょう。

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