銀ETFとは?初心者にもわかりやすく解説
銀ETF(Exchange Traded Fund)は、銀の価格に連動するよう設計された上場投資信託です。
東京証券取引所などの金融商品取引所に上場しており、株式と同じようにリアルタイムで売買できるのが大きな特徴です。
銀の現物を購入する場合、1kgあたり約17万円程度(2025年1月時点)に加えて数千円程度の販売手数料も必要ですが、銀ETFであれば4000円程度の少額から投資を始めることが可能です。
投資の世界では金が注目されがちですが、銀は金と同様の安全資産としての価値を持ちながら、太陽光発電パネルや電気自動車、5G通信機器など最先端産業に不可欠な素材としての顔も併せ持っています。
2025年の銀価格動向と今後の見通し
現在の銀価格状況
2025年7月中頃には1グラム200円(税込)にまで高騰しており、2024年の年平均141.42円から2025年9月現在、年平均160円台へ上昇しています。
この上昇トレンドは今後も継続する可能性が高いと考えられています。
専門家による価格予測
市場アナリストの見解は総じて強気です。
Kitcoの金属アナリストは、2025年夏までに銀価格が40ドルに到達し、同年末には50ドルの水準に達する可能性があると述べています。
また、2025年末までの予測は1トロイオンス(約31.1g)あたり46~56ドル程度となっています。
銀価格上昇の背景
金銀比価の歪み
現在の金銀比価は80以上となる場面も多く、歴史的な平均値(約60~70)から見ると、銀はまだ過小評価されている状況です。
つまり、金と比較して銀は割安な価格帯にあり、投資チャンスと捉えることができます。
工業需要の増加
銀は電気伝導性・熱伝導性に優れており、太陽光発電パネル、電気自動車(EV)、5G通信機器、医療機器などで不可欠です。
今後、再生可能エネルギーやクリーンテック産業の進展が続けば、銀の需要はさらに拡大すると予想されています。
経済不安からの資金流入
世界経済の不安定な状態や株安などの経済への不安が大きく、トランプ氏の大胆な関税政策の影響もあり、安全資産の銀が上昇傾向にあります。
投資家は株式や債券に代わる安全な避難先として銀を選択しています。
おすすめの銀ETF銘柄を徹底比較
国内ETF
1673(純銀上場信託)
国内で最も人気のある銀ETFです。
ロンドン地金市場協会(LBMA)の規格に基づく銀地金の現物に投資し、銀価格との連動を目指しています。
日本円で取引できるため、為替リスクを気にせず投資できるのが利点です。
米国ETF
SLV(iシェアーズ・シルバー・トラスト)
世界最大規模の銀ETFで、純粋に銀価格に連動するETFで新NISAでも購入可能です。
世界中で取引されているため、売買スプレッドが狭く、大口の売買でも価格への影響が限定的という利点があります。
過去5年間の平均リターンは米ドルベースで年率10.41%(2025年1月17日時点)と安定したパフォーマンスを見せています。
SIL(グローバルX 銀ビジネスETF)
銀価格ではなく銀鉱山企業の株式に投資するETFです。
銀の採掘、加工、流通に関わる企業に分散投資するため、銀価格の上昇時には現物連動型ETFよりも大きなリターンを期待できますが、ボラティリティも高くなります。
銀ETF投資のメリット
少額から始められる手軽さ
現物の銀を購入する場合と比較して、ETFなら数千円から投資を開始できます。
SBI証券や楽天証券などの証券会社では、ETFの取引手数料が無料になる場合も多く、信託報酬も年0.5%前後で済むため、コスト負担を大幅に抑えることができるのが魅力です。
高い流動性と換金性
銀ETFは証券取引所に上場しているため、取引時間中にリアルタイムで売買が可能で、投資資金を引き出したい場合には短期間で簡単に現金化することができる特徴があります。
現物の銀を買取店に持ち込む手間がかからず、オンラインで即座に売却できます。
保管の心配が不要
現物の銀を購入すると、盗難や紛失のリスク、保管スペースの確保、保管コストなどを考慮する必要があります。
ETFならこれらの心配は一切なく、証券口座で安全に管理されます。
新NISA対応で税制優遇
国内ETFおよび一部の米国ETFは新NISAの成長投資枠で購入可能です。
これにより、運用益が非課税となる大きなメリットを享受できます。
長期的な資産形成を目指す投資家にとって、税制優遇は見逃せないポイントです。
銀ETF投資のデメリットと注意点
価格変動リスク
銀価格は金と比較してボラティリティが高く、短期的には大きな価格変動が発生する可能性があります。
工業需要の影響を受けやすいため、景気動向によって価格が左右されやすい特性があります。
配当や利息がない
ETFは銀の価格変動による値上がり益を狙う投資商品です。
株式のような配当や債券のような利息収入は得られないため、インカムゲインを重視する投資家には向いていません。
為替リスク(米国ETFの場合)
SLVなどの米国ETFに投資する場合、円高になると円換算の資産価値が目減りする為替リスクがあります。
一方で、円安時には為替差益を得られる可能性もあります。
信託報酬のコスト
ETFには年間0.4~0.5%程度の信託報酬がかかります。
長期保有する場合、このコストが積み重なることを理解しておく必要があります。
銀ETFの効果的な投資戦略
長期保有で資産形成
銀は長期的に見れば価格上昇が期待される資産です。
短期的な価格変動に一喜一憂せず、10年単位での保有を前提に投資することで、再生可能エネルギーやEV産業の成長による需要増の恩恵を受けられる可能性があります。
ドルコスト平均法の活用
毎月一定額を積立投資することで、価格が高い時には少なく、低い時には多く購入でき、平均取得単価を平準化できます。
価格変動の激しい銀投資において、リスクを抑えながら着実に資産を増やす有効な方法です。
ポートフォリオの一部として組み入れ
資産全体の5~10%程度を銀ETFに配分することで、株式や債券と異なる値動きをする分散効果が期待できます。
特に株式市場が不安定な時期に、ポートフォリオ全体の価格下落を緩和する役割を果たします。
金ETFとの併用
金と銀は似た動きをしながらも、銀の方がボラティリティが高い傾向があります。
金ETFで安定性を、銀ETFで成長性を狙う組み合わせも効果的な戦略です。
銀ETFを購入できる証券会社
楽天証券
手数料コースを「ゼロコース」にするだけで、国内株・ETFの売買手数料が約定金額にかかわらず無料になります。
銀ETFの購入を考えている方にとって、コスト面で有利な選択肢です。
SBI証券
国内最大手のネット証券で、国内ETFはもちろん、米国ETFの取り扱いも豊富です。
手数料体系も競争力があり、初心者から上級者まで幅広く利用されています。
マネックス証券
米国株・ETFの取引に強みを持つ証券会社です。
SLVやSILなどの米国銀ETFに投資したい場合、情報提供やツールが充実しています。
まとめ:銀ETF投資を始める前に
銀ETFは、少額から始められる手軽さと、工業需要の増加による将来性を兼ね備えた魅力的な投資商品です。
2025年の銀価格は上昇トレンドにあり、専門家の予測も総じて強気ですが、価格変動リスクも理解した上で投資判断を行うことが重要です。
現物投資と比較して保管の手間がなく、流動性が高い点は大きなメリットです。
新NISA制度を活用すれば税制優遇も受けられます。
長期的な資産形成の一環として、ポートフォリオの一部に銀ETFを組み入れることを検討してみてはいかがでしょうか。
まずは少額から始めて、銀市場の動きを観察しながら徐々に投資額を増やしていく慎重なアプローチがおすすめです。
自分の投資目的やリスク許容度に合わせて、最適な銀ETFを選択し、賢く資産を増やしていきましょう。


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