はじめに
金価格の高騰が続く中、投資家の注目を集めているのが「銀の現物投資」です。金よりも手頃な価格でスタートでき、実物資産として手元に保有できる銀は、資産分散を考える投資家にとって魅力的な選択肢となっています。
本記事では、銀の現物投資について、購入方法からメリット・デメリット、将来性まで徹底解説します。
銀の現物投資とは?
銀の現物投資とは、銀地金(インゴット)や投資用銀貨などの実物を購入して保有する投資方法です。
株式や投資信託とは異なり、目に見える形で資産を保有できることが大きな特徴です。
現物投資の主な形態
銀地金(インゴット)
インゴットとは、金属を鋳型に流し込んで固めた塊のことを指します。
一般的には100グラムから1キログラム単位で販売されており、純度99.9%以上の高品質なものが投資対象となります。
グッドデリバリー認定銘柄を選ぶことで、国際的な信頼性も確保できます。
投資用銀貨
メイプルリーフ銀貨やウィーン銀貨ハーモニーなど、各国の政府が発行する純度の高い銀貨も人気です。
コレクション性を兼ね備えており、単なる投資だけでなく趣味として集める方も多くいらっしゃいます。小額から始められる点も魅力的です。
銀投資の将来性と市場動向
需給バランスの逼迫
2025年の世界の銀不足量は1.876億オンスに達すると予測されており、年間採掘量の約2割に相当します。
工業用途での需要増加に加え、投資需要の拡大により、供給不足が価格上昇の要因となっています。
長期的な価格上昇トレンド
1984年から2025年にかけて、銀価格は横ばいで推移する時期もありましたが、長期的には価格が上昇していることがデータから確認できます。
特定のタイミングで大きく高騰する局面もあり、適切なタイミングでの投資が重要となります。
工業需要の増加
銀は電子部品、太陽光パネル、医療機器など、幅広い工業用途で使用されています。
特に再生可能エネルギー分野での需要増加は、今後も銀価格を下支えする要因として期待されています。
銀の現物投資のメリット
実物資産としての安心感
銀は形のある資産であり、企業の倒産や通貨の価値下落といったリスクに左右されにくい特徴があります。
インフレ下でもその価値を保つ傾向があり、将来の生活防衛手段として有効です。
金よりも手頃な価格
金投資と比較して、銀は単価が安く、少額から始められます。
初心者でも気軽に現物投資にチャレンジできる点が大きな魅力です。
数万円からでも実物の銀を保有できるため、投資のハードルが低くなっています。
自分のタイミングで売買可能
ETFや投資信託と異なり、現物を保有することで市場価格に応じて自分の都合の良いタイミングで売却できます。
急な換金が必要な場合でも、貴金属店で即座に買取してもらえる流動性の高さもメリットです。
相続・贈与がしやすい
実物資産であるため、相続や贈与の際に分かりやすく、受け渡しも容易です。
世代を超えて資産を引き継ぐ手段としても適しています。
銀の現物投資のデメリット
保管リスクとコスト
自宅で保管する場合、盗難や紛失のリスクがあります。
貴金属専用の金庫を用意したり、銀行の貸金庫を利用したりすると、保管コストがかかります。
大量に保有する場合は保管スペースの確保も課題となります。
価格変動リスク
銀の価格は上下の幅が大きいため、短期的に大きな損失を被る可能性があります。
特に投資初心者は、無理のない範囲で少額から始めることが重要です。
長期目線での投資が基本となります。
手数料の存在
購入時と売却時には手数料がかかります。
特に少額での取引では、手数料の割合が大きくなる傾向があります。
また、売却価格が購入価格より低くなる可能性もあるため、価格の推移を注視する必要があります。
劣化のリスク
銀は金やプラチナと比較して、長期保有で錆びなどの劣化がしやすい性質があります。
適切な保管環境を維持しないと、資産価値が下がる可能性があります。
銀の現物を購入できる場所
貴金属専門店
田中貴金属工業
国内最大手の貴金属商社で、全国に店舗を展開しています。
ただし、銀インゴットは需要増加により供給不足となっており、2025年現在、店頭での購入が難しい状況が続いています。
三菱マテリアル GOLDPARK
オンライントレード(インターネット取引サービス)を利用すれば、Web価格が適用され、店頭価格より銀で0.15円/gの優遇を受けられます。
買い時や売り時を逃さず取引できる利便性が魅力です。
石福金属興業
オンラインショップも充実しており、全国どこからでも購入可能です。
インゴットから銀貨まで幅広い商品を取り扱っています。
芦屋銀馬車
グッドデリバリー認定銘柄のインゴットを販売しており、オンラインで手続きも簡単です。
全国どこからでも自宅に居ながらネットで地金の取引ができます。
購入時の注意点
- 信頼できる業者を選ぶ: グッドデリバリー認定銘柄を扱う信頼性の高い業者を選びましょう
- 価格の確認: 銀価格は日々変動します。購入前に必ず最新価格をチェックしましょう
- 手数料の確認: 購入手数料、配送料、保険料などのコストを事前に把握しましょう
- 保管方法の検討: 購入前に保管場所や方法を決めておくことが重要です
現物投資とETFの比較
ETF(上場投資信託)のメリット
- 少額から投資可能(数千円から)
- 保管の手間やコストがかからない
- 売買が簡単で流動性が高い
- 新NISAの対象商品もある
現物投資のメリット
- 実物資産として手元に保有できる安心感
- インフレ対策として有効
- 相続・贈与がしやすい
- 売買のタイミングを自分で決められる
どちらを選ぶかは、投資目的や資金規模、保管環境などによって異なります。
初心者はまずETFから始めて、慣れてきたら現物投資にチャレンジするのも良いでしょう。
銀投資を始める際のポイント
少額から始める
投資初心者は、無理のない範囲で少額から始めるのが安全です。
まずは数万円程度の投資用銀貨から始めて、市場の動きや保管の感覚を掴みましょう。
長期保有を前提に
銀価格は短期的に大きく変動することがあります。
一時的な価格下落に動揺せず、長期的な視点で保有することが成功のカギとなります。
分散投資を心がける
銀だけに集中せず、金や株式、債券など他の資産との分散投資を心がけましょう。
ポートフォリオ全体でリスクをコントロールすることが重要です。
定期的な価格チェック
銀価格は日々変動します。定期的に価格をチェックし、適切な売買タイミングを見極めましょう。
ただし、頻繁な売買は手数料負けする可能性があるため注意が必要です。
保管環境の整備
銀は劣化しやすい金属です。湿気の少ない場所で、直射日光を避けて保管しましょう。
専用のケースや防錆剤の使用も効果的です。
まとめ
銀の現物投資は、金よりも手頃な価格で実物資産を保有できる魅力的な投資方法です。
需給バランスの逼迫により、長期的な価格上昇が期待される一方、価格変動リスクや保管の手間といったデメリットも存在します。
投資を始める際は、少額から始めて、長期保有を前提とし、分散投資を心がけることが重要です。
信頼できる貴金属業者を選び、適切な保管環境を整えることで、銀の現物投資を安全に楽しむことができます。
資産形成の新たな選択肢として、銀の現物投資を検討してみてはいかがでしょうか。


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