銀投資とNISAで資産形成|メリット・デメリットと具体的な投資法

投資

2025年、なぜ今「銀投資」が注目されているのか

近年、資産運用の選択肢として銀投資が大きな注目を集めています。

2025年10月現在、銀価格は年初から約60%も上昇しており、過去5年間で顕著な価格上昇を記録しています。

金価格の高騰を受けて「次は銀の時代」と期待する投資家が増えており、特に手軽に投資できる銀ETFへの関心が高まっています。

しかし、銀投資とNISA制度の関係について正しく理解している人は意外と少ないのが現状です。

この記事では、銀投資の基礎知識からNISAでの活用方法、具体的な投資手段まで、初心者にもわかりやすく解説します。

銀投資の基礎知識|金との違いと特徴

銀の特性と価格動向

銀は金やプラチナと並ぶ貴金属の一つですが、その性質は大きく異なります。

銀は導電性、反射性、抗菌性に優れており、半導体や太陽電池、電子機器など幅広い工業用途で使用されています。

この産業需要の高さが、銀の価格変動に大きな影響を与えています。

2025年10月時点で、銀価格は1グラムあたり約140円前後で取引されています。

一方、金は1グラムあたり12,000円を超えており、銀は金の約85分の1という価格で購入できます。

この価格差が、銀投資の大きな魅力の一つとなっています。

銀が注目される3つの理由

銀投資の将来性が期待される背景には、以下の3つの要因があります。

1. 産業需要の拡大
太陽光パネルや電気自動車の需要増加により、銀の産業需要は急速に拡大しています。特に脱炭素社会への移行が進む中、太陽電池の生産に欠かせない銀の需要は今後さらに高まると予測されています。

2. 供給不足
2025年の世界の銀不足量は1.876億オンスと予測されており、これは年間採掘量の約2割に相当します。既存の銀鉱山からの産出量が減少している一方、新規鉱山の開発には時間とコストがかかるため、中長期的な供給不足が見込まれています。銀鉱山の採掘可能年数は約20年とも言われており、希少性の高まりが価格上昇の要因となっています。

3. 金銀比価の歴史的高水準
2025年6月現在、金銀比価は93付近で推移しています。これは歴史的に見ても高い水準であり、金が割高で銀が割安な状態を示しています。この状況が是正される過程で、銀価格の上昇が期待されています。

銀投資のメリット|なぜポートフォリオに加えるべきか

少額から始められる手軽さ

銀の最大の魅力は、その手頃な価格です。

金投資では100グラムのインゴットを購入するのに120万円以上必要ですが、銀なら同じ重量でも15,000円程度で購入できます。

この価格差により、限られた資金でもまとまった量の実物資産を保有でき、初心者でも投資のハードルが低いのが特徴です。

ETFや積立投資を利用すれば、月々1,000円から銀投資を始めることも可能です。

楽天証券やSBI証券、マネックス証券などのネット証券では、少額から銀積立ができるサービスを提供しており、投資経験のない方でも気軽にスタートできます。

インフレに強い実物資産

銀は実物資産であるため、インフレが進行すると価格も上昇する傾向があります。

物価が2倍になれば、銀の価値も理論的には2倍になります。

通貨の価値が下落するインフレ局面において、資産の実質的な価値を守る手段として銀は有効です。

近年は世界的なインフレ圧力が継続しており、現金や預金だけでは購買力が目減りするリスクがあります。

ポートフォリオの一部を銀などの実物資産に配分することで、インフレリスクに備えることができます。

分散投資効果

銀は株式や債券とは異なる値動きをするため、ポートフォリオの分散効果が期待できます。

株式市場が不安定な時期には、安全資産として銀の需要が高まる傾向があります。

株価が下落しても銀価格は逆に上昇することもあり、資産全体のリスクを抑えながら安定した運用を目指せます。

価格変動の大きさによる収益機会

銀は金よりも価格変動が大きく、市場規模も小さいため、相場の波に乗れば短期間で大きな利益を得られる可能性があります。

ボラティリティの高さは諸刃の剣ですが、適切なタイミングで売買できれば、金投資以上のリターンを期待できます。

実際、過去5年間の平均リターンを見ると、銀ETFは円ベースで年率19%以上のパフォーマンスを示しており、株式や投資信託と比較しても遜色ない成績を残しています。

銀投資のデメリットとリスク|知っておくべき注意点

価格変動リスク

銀の最大のデメリットは、その価格変動の激しさです。

銀は「悪魔の金属」とも呼ばれ、過去には暴騰から暴落へ転じて多くの投資家が損失を被った歴史もあります。

市場規模が小さいため、大口投資家の売買や投機的な動きによって価格が大きく振れやすいという特徴があります。

短期的な値動きに一喜一憂せず、長期的な視点で投資に臨むことが重要です。

定期的な積立投資を活用すれば、価格変動のリスクを平準化できます。

景気動向への敏感さ

銀は工業用途が多いため、世界経済の景気動向や工業分野の需給バランスに大きく左右されます。

景気が後退すれば工業需要の減少で価格は下落しやすく、逆に経済が活性化すれば上昇に転じます。

2020年の新型コロナウイルス拡大時には景気悪化懸念から銀価格が急落しましたが、その後の経済再開に伴い価格も持ち直しました。

このように、経済状況に敏感に反応するため、価格の予測が難しい点には注意が必要です。

インカムゲインがない

株式の配当金や預金の利息のようなインカムゲインは、銀投資では得られません。

銀投資の利益は基本的に売買差益のみとなるため、購入価格と売却価格の差額で資産を増やす必要があります。

長期保有するだけでは利益が生まれないため、適切な売却タイミングを見極める判断力が求められます。

保管の手間とリスク

現物の銀地金や銀貨を保有する場合、盗難や紛失のリスクがあります。

自宅で大量の銀を保管するのは危険であり、金庫の設置や貸金庫の利用など安全対策が必要です。

また、銀は空気中の硫黄で変色しやすいため、適切な管理が求められます。

ETFや積立投資を利用すれば、こうした現物保管のリスクを回避できます。

銀投資とNISAの関係|税制優遇は受けられるのか

NISAで投資できる銀関連商品

銀投資とNISAの関係について、最も重要なポイントを押さえておきましょう。

銀の現物投資や銀積立はNISA制度の対象外です

楽天証券などで提供されている金・プラチナ・銀の積立サービスは、NISAのつみたて投資枠や成長投資枠では利用できません。

しかし、銀ETFはNISAの成長投資枠で購入可能です。

具体的には以下の銀ETFがNISA口座で取引できます。

NISA対応の銀ETF

  • 【1542】純銀上場信託(愛称「銀の果実」)
  • 【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト
  • 【1673】WisdomTree 銀上場投資信託

これらのETFをNISA口座で購入すれば、売却益や分配金が非課税になります。

通常、株式や投資信託の利益には約20%の税金がかかりますが、NISA口座なら最大1,800万円までの投資枠で非課税の恩恵を受けられます。

NISA活用のメリット

楽天証券、SBI証券、マネックス証券などのネット証券では、NISA口座での国内ETFや米国ETFの売買手数料が無料になります。

信託報酬は年0.5%前後と低コストであり、長期保有する際の手数料負担を最小限に抑えられます。

例えば100万円を銀ETFに投資した場合、年間コストは5,000円程度で済みます。

現物の銀を購入すると売買時のスプレッドや保管料で年間2万円以上かかることもあるため、コスト面でもETFは有利です。

銀投資の具体的な方法|5つの投資手段を比較

銀ETF(最もおすすめ)

銀ETFは、銀価格に連動するよう設計された上場投資信託です。

証券会社で株式と同じように売買でき、最低6,000円程度から投資を始められます。

リアルタイムで価格変動を確認しながら取引できるため、柔軟な投資戦略を立てやすいのが特徴です。

おすすめの銀ETF

【1542】純銀上場信託

  • 取引価格:約22,000円(2025年10月時点)
  • 過去5年平均リターン:年率19.25%(円ベース)
  • 信託報酬:0.55%
  • NISA成長投資枠:対応

国内で購入できる銀ETFの中で最もメジャーな銘柄です。ロンドン貴金属市場協会の銀価格に連動し、現物の銀を国内で保管しています。

NISA口座で手数料無料で購入できるため、初心者にも適しています。

【SLV】iシェアーズ シルバー・トラスト

  • 取引価格:約6,500円(2025年10月時点)
  • 過去5年平均リターン:年率10.41%(米ドルベース)
  • 信託報酬:0.50%
  • NISA成長投資枠:対応

世界最大の銀ETFで、流動性に優れています。

米国市場に上場していますが、日本の証券会社でも購入可能です。

1株から購入できるため、より少額から投資を始められます。

銀積立(純金積立の銀版)

楽天証券、SBI証券、マネックス証券では、月々1,000円から銀積立が可能です。

毎営業日に自動的に買い付けが行われるため、ドルコスト平均法により高値づかみのリスクを軽減できます。

ただし、銀積立はNISA制度の対象外であり、売却益には通常の税金がかかります。

また、現物転換(銀インゴットとして引き出すこと)はできない点にも注意が必要です。

現物投資(銀インゴット・銀貨)

銀のインゴットや銀貨などの現物を購入する方法です。

実物を手元に置ける安心感がありますが、2025年6月現在、銀インゴットは供給不足により店頭での購入が困難な状況が続いています。

現物投資を検討する場合は、盗難や紛失のリスク、変色の可能性を考慮し、適切な保管方法を確保する必要があります。

投資信託

銀の相場に価格が連動するよう運用されている投資信託も選択肢の一つです。

資産運用のプロに任せられるため、投資経験が少ない方でも始めやすい方法です。

ただし、銀に特化した投資信託は選択肢が限られており、信託報酬などのコストもETFより高い傾向があります。

先物取引(上級者向け)

先物取引は、将来の売買価格をあらかじめ約束する投資方法です。

自己資金以上の金額で取引できるため、大きなリターンが期待できる反面、損失リスクも大きくなります。

価格変動が激しい銀の先物取引は、投資経験が豊富な上級者向けの手段と言えます。

銀投資を始める際の具体的なステップ

ステップ1:証券口座の開設

まず、楽天証券、SBI証券、マネックス証券などのネット証券で口座を開設しましょう。

これらの証券会社では、NISA口座の開設も同時に申し込めます。オンラインで手続きが完結し、最短数日で取引を開始できます。

ステップ2:NISA口座の設定

銀ETFをNISAで購入する場合は、NISA口座の開設が必須です。

NISA口座は1人1口座しか開設できないため、すでに他の金融機関でNISA口座を持っている場合は、金融機関の変更手続きが必要になります。

2024年から始まった新NISA制度では、成長投資枠が年間240万円、生涯投資枠が1,200万円となっています。

銀ETFはこの成長投資枠で購入可能です。

ステップ3:投資金額の決定

自身のライフプランと資産状況を考慮し、銀投資に配分する金額を決めましょう。

一般的に、ポートフォリオ全体の5〜10%程度を貴金属に配分することが推奨されています。

銀は価格変動が大きいため、生活資金や近い将来に使う予定のある資金は投資に回さず、余裕資金の範囲内で投資することが重要です。

ステップ4:購入タイミングの検討

2025年10月現在、銀価格は年初から大きく上昇しており、高値圏にあります。

一括投資ではなく、数ヶ月から1年程度かけて少しずつ購入する時間分散投資が有効です。

毎月定額で購入する積立投資なら、価格が高い時には少なく、安い時には多く購入できるため、平均購入単価を抑える効果があります。

ステップ5:定期的な見直し

投資後も定期的にポートフォリオを見直し、銀価格の動向や経済情勢をチェックしましょう。

大きく値上がりした際には一部を売却して利益を確定する、逆に価格が下落した際には買い増すなど、柔軟な対応が求められます。

よくある疑問(FAQ)

Q1:銀投資は初心者でも始められますか?
はい、銀ETFなら少額から始められ、NISA口座を使えば税制面でも有利です。月々数千円の積立投資から始めることもできます。

Q2:銀と金、どちらに投資すべきですか?
安定性を重視するなら金、価格変動による収益を狙うなら銀が適しています。理想的には両方に分散投資することで、リスクとリターンのバランスを取れます。

Q3:銀価格はいつ上がりますか?
将来の価格を正確に予測することは困難ですが、産業需要の拡大と供給不足により、中長期的な価格上昇が期待されています。

Q4:銀ETFと銀積立の違いは何ですか?
銀ETFはNISA対応でリアルタイム取引が可能、銀積立はNISA非対応ですが毎日自動的に買付けされます。税制優遇を受けたい場合はETFがおすすめです。

Q5:NISA口座で銀投資をする場合の注意点は?
銀の現物や積立はNISA対象外です。NISA口座で投資したい場合は、銀ETFを選択しましょう。成長投資枠を使って購入できます。

まとめ:銀投資とNISAを賢く活用しよう

銀投資は、少額から始められ、インフレ対策や分散投資効果が期待できる魅力的な資産運用手段です。

2025年は産業需要の拡大と供給不足を背景に、銀価格の上昇が注目されています。

NISA制度を活用することで、銀ETFへの投資で得た利益を非課税にできます。

楽天証券やSBI証券などのネット証券なら、NISA口座での売買手数料も無料になるため、コストを抑えた投資が可能です。

ただし、銀は価格変動が大きく、景気動向の影響を受けやすい側面もあります。

メリットとデメリットを十分に理解し、自身のリスク許容度に合わせた投資判断を行いましょう。

まずは少額から銀ETFへの投資を始め、徐々に経験を積んでいくことをおすすめします。

長期的な視点を持ち、焦らず着実に資産形成を進めていきましょう。

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