税理士は「親が生きているうちに、相続人を含めて話し合っておくべきだ」と本などでよく主張します。
しかし、現実にはなかなか難しいものです。
相続税の申告期限
相続税の申告期限は、「被相続人(親)が亡くなった日の翌日から10か月以内」です。
たとえば、2月1日に親が亡くなった場合、その翌日の 2月2日から12月1日までに申告しなければなりません。
なお、「申告した日」とされるのは、
- 税務署の窓口に提出する場合:提出した日
- 郵送の場合:税務署に届いた日
となります。
郵送の場合は、到着日が提出日になるため、注意が必要です。
申告期限が土日祝日の場合
仮に申告期限の12月1日が日曜日だった場合はどうなるのでしょうか?
このような場合、次の平日が申告期限になります。
例:
- 12月1日(日) → 翌日の12月2日(月) が期限
- 12月2日(月)が祝日だった場合 → 12月3日(火)が期限
つまり、申告期限が土日祝日の場合は、次の「平日」が期限となります。
相続税の申告場所はどこ?
相続税の申告先は、被相続人が亡くなったときの住所地を管轄する税務署です。
ここで問題になるのが、親と子の居住地が離れているケースです。
性質上、電話で話すような内容でもなく、亡くなってから相続人全員で話し合うにしても、地理的な距離や時間の制約があるため、10か月という申告期限は意外と厳しいと感じる人も多いでしょう。
ようやく遺産分割協議がまとまり、「さあ提出だ」となっても、郵送が遅れて期限に間に合わなかった場合は延滞税の対象になります。
相続税の申告手続きは誰がする?
相続税の申告と納付は、相続人の代表者が行います。
しかも、提出する書類は複数枚にわたり、財産評価や各種控除の計算も必要です。
正直なところ、素人が自力でやるのはかなり大変です。
そのため、実務上は税理士に依頼するケースが多いです。
申告期限に間に合わなかった場合はどうなる?
期限内に申告しなかった場合、いくつかのリスクがあります。
ペナルティ(加算税や延滞税)
- 延滞税(年利約9.2%〜15%)
- 無申告加算税(最大15%)
- 過少申告加算税 など
特例が使えなくなる
- 配偶者控除
- 小規模宅地等の特例
これらが受けられないと、納税額が大幅に増える可能性もあります。
最悪の場合、相続人の一人が納付を怠ったことで、他の相続人に税務署から督促状が届くことも。
最終的には、財産の差し押さえまで行くケースもあります。
まとめ
相続は、一般家庭でももめる原因になりがちです。
とはいえ、税理士が言うように「親が生きているうちに話し合っておけ」と言われても、それが現実的に難しい家庭も多いでしょう。
話し合える家庭は、ある意味で恵まれているのかもしれません。
補足アドバイス
- 申告に備えて、親が元気なうちに財産の目録を一緒に作っておくと、手続きが少し楽になります。
- 信頼できる税理士と、早めに相談しておくと安心です。

